2013年8月27日火曜日

一流とはなにか

今日は一流とは何かを考えてみたいと思います。

先日、羽生善冶 名人のある名言を知りました。
「三流は人の話を聞かない。二流は人の話を聞く。一流は人の話を聴いて実行する。超一流は人の話を聞いて工夫する。」

私も経営コンサルタント業を22年経験し、この言葉は非常にしっくりきます。

私の仕事でも大切な事は
①    人の話を聞く事
②    人の話の中に本質的な問題点を見つけだす事
③    問題を解決する改善案を検討する事
④    その改善案を実行に移す事
⑤    実行した結果のレビューをする事
の5段階です。
まさに、「超一流は人の話を聞いて工夫する」事です。

この5段階を実行する為には「人の話を聞く為の謙虚さ、物事の本質を見極める思考能力、問題を解決する知恵、工夫、実行の為の行動力、執念」の姿勢が必要です。

クライアント先の経営者でも、一緒に仕事をさせていただいて、感銘を受ける経営者は、羽生善冶 名人の言葉の「超一流は人の話を聞いて工夫する」を実行されています。

この考え方は我々のようなコンサルタントだけではなく、社会人として人生を成功させたい方にも共通する考え方だと思います。
皆さんもこの言葉を是非実行してみてください。

2013年8月20日火曜日

本物の経営者とは

仕事柄、色々な経営者とお会いし、お話しする機会が多いですが、
優秀な経営者としての必要な要素は何かと考えさせられる場面が多々あります。
上から目線のプライドが高い経営者、経営手法ばかりを語る経営者、
経営数字のみに固執する経営者、夢物語ばかりで現実を直視しない経営者、社員をモノとして扱う経営者。
人間が千差万別のように経営社のタイプも色々です。
私が考える本物の経営者は5つの要素を備える経営者だと思います。

1.過去の実績、現在の状況を素直に捉え、戦略の転換を勇気をもってできる。
  過去の成功体験にとらわれない。戦略ミスを素直に受け入れる


2.売上至上主義から利益重視主義に思想を変える。
  デフレ環境の中で売上のみを重視しないで、利益を確保する事を最重要に考える。


3.利益確保の為の経営改革施策を立案、実行する。
  営業戦略、営業構造の見直し、コスト競争に陥らない独自性製品の開発、変動費、固定費の低減。
  
4.私心の強い経営者ではなく、謙虚さをもつ経営者である。
  自分ではなく、人に助けてもらう思想を持つ。人の話を聞く、自分の考えを押し付けない。
  会社は自分のものではなく、従業員、株主、顧客、仕入先のものの認識が必要。


5.本物を見抜く力を身に付ける。
  適材を見抜き活用する、うわべの話にだまされない。


皆さんは本物の経営者の条件はどう思われますか?

2013年8月16日金曜日

製造業が元気になるポイント

先日、製造業が元気になるモノ造りというセミナーで講演をしました。今日はその講演の要点を説明します。

セミナープログラムは下記①~⑤の項目です。

①1980年から現在までの経営環境の変化と企業の戦略の変遷について
②現在の自動車、家電メーカーの業績について
③家電メーカの業績悪化要因について
④韓国の代表的メーカ、サムソン電子と中国メーカの経営分析
⑤グローバル展開の中で日本の製造業が復活する秘訣について

バブル崩壊前の企業の戦略は多角化でバブル崩壊以降は選択と集中の戦略をとりましたが、テレビ事業に過度な集中戦略を取った家電メーカーの業績が軒並み悪くなっています。一方で、開発技術、生産技術等を日本から吸収し、グローバルな市場のマーケティングを実施、商品の企画に落し込み、設計開発・生産をしたサムソン電子はテレビ事業でも好調な業績を保っています。
集中戦略は誤りではないのですが、市場環境の変化に俊敏に対応した集中戦略と市場のニーズに適応した商品企画開発が必要です。
従来の日本の強みのモノ造りだけではなく、顧客にとって、価値がある商品をタイムリーに市場投入できる企画開発力を磨く事が必要と考えます。

その観点で日本の製造業が元気になる秘訣は
①市場をグローバルに捉え、環境変化に俊敏に適応した事業戦略の革新
②モノ造りを磨きながら価値造りへの変革
 差別化製品(顧客に取っての価値製品)企画力強化とITを活用したデジタルモノ造り
③グローバル人材の採用、育成
④日本の中だけでガラパコス化している組織の風土改革
です。

2013年8月8日木曜日

口頭伝承の文化でよいのか

今日は文書化の必要性についてブログを書きます

コンサルティングをしている現場で口頭伝承の文化をよく、感じるときがあります。会議の議事録をかかない、上司に口頭の報告で済ます。文章にする事が面倒なのか、なかなか文字にして表現しない場面を多々見ます。欧米の企業では様々な人種の社会の中でビジネスが進められる為に、相手に意志を伝達する手段として必ず紙に書く事が常識になっています。日本は単一民族の為、口頭でも意志伝達が容易な事が文章を書かない要因なのかもしれません。

文字にして表現する事のメリットを考えると
1.書く事により、頭の内容を整理する事ができる
2.記録として残る為、後で記憶に頼る必要が無い
3.情報を受信する側も口頭より文章のほうが内容を理解しやすい

われわれのコンサルティングの場面で、口頭による空中戦の議論より、板書をして議題を整理する事がよくあります。話の内容が複雑になればなるほど、板書をする事により議論の展開が非常にスムーズになります。聴覚だけではなく、視覚も使う方が思考回路がうまく働くのかもしれません。

皆さんも仕事の場面で、できるだけ、口頭のみを少なくして、文字で表現して相手に意志を伝える事を是非、実践してみてください。